大河ドラマ『青天を衝け』建築考証~マチコの知らない明治のレンガ~

こんにちは。好奇心のかたまり小川新聞店のマチコです。前回はレンガ造りが印象的な富岡製糸場について記事を書きました。


今回はレンガだけに的を絞って記事にしたいと思います。レンガと言えば至る所にあり、これまでは気にも留めていませんでしたが、実は積み方に作法があるとご存じでしたか?私はもちろん全く知りませんでした。


まずはイギリス式フランス式っていうのがあるんですって!!よくカフェの壁紙にレンガ風なのがありますが、あれば三浦先生に言わせると、”全くもってなってないっ!!”っていうシロモノだそうです。

その理由は第一に積み方がなっていない。レンガは長い面と短い面があり、それを巧みに組み合わせることで強度を確保しているもので、壁紙のようにすべて長い面だけが見えているというのは建築的に嘘っぱち過ぎるというのです。(3匹のコブタの末っ子ならアリかもね)


しかしレンガの積み方について一切の興味もなかった私がレンガに”グッ”とくるまでのお話を書きたいと思います。


さきほどレンガの積み方には作法があると書きました。

イギリス式は1段目はすべて長い面が見えている。2段目はすべて短い面が見えている。3段目はまた長い面のみといった具合に交互に長短が現れるデザインです。


(※NHK文化センター講師 三浦正幸先生、許諾)

①積み方の分かりやすい比較


②レンガの奥はこうなってるよ!


一方フランス式は、ちょっと凝ってます。一段目見えてくるのは長・短・長・短の混合した組み合わせ。そして2段目は1段目の長の上に短。短の上は長。といった具合に交互に積み重ねられていて、1段目3段目5段目が同じで2段目4段目6段目が同じ組み合わせとなります。

図を参照してくださいね。


現在の価格でレンガは1個300円から500円だそうです。しかし富岡製糸場建設計画の頃は輸入するとレンガ1個が3000円ほどもする高価なものでした。

まして輸入するとなると送料もかかる(その頃はFedExもないしヤマトもない時代)まして港から富岡製糸場の建設予定地だった群馬まで運ぶことも大変なこと。ということで国産のレンガを作ろう!ということになったそうです。


無いなら作ろう!というのが日本人のたくましいところですよね?先人たちの心意気ステキです。


ところでこのイギリス式とフランス式みなさんはどちらが好みですか?

こんなことなら、今までイギリスやフランスに旅行に行ったときにレンガに注目して見ておくのだったと後悔。

何かを知ると、モノの見方が変わって、俄然面白みが出てきますね♪


三浦先生の好みはずばりフランスでした。「やはりデザインの国ですね。圧倒的にフランスのデザインの方がしゃれていますねー」っとおっしゃったのですが、センスのない私にはいまいちピンときませんでした。

でも審美眼というのは磨く必要があるのだ!!自分も磨くが審美眼も磨きたい!!美が分かる大人の女になるんだぞと心の中でつぶやきました。


では!!富岡製糸場の建物はどっちなの?とレジュメを見ると、しっかりとフランス積みとありました。渋沢栄一おしゃれな男!やるねー♪

他には呉鎮守府庁舎横浜赤レンガ倉庫がレジュメにあり、こちらはダサい(と言われている?)イギリス式でした。鉄分を含んでいる土を焼くと、赤くなるので赤レンガになっているそうですよ。


ただレンガの厚みが正しく積み上げると40㎝~50㎝必要なのに、富岡製糸場はたったの21㎝。本当に地震がないエリアで良かった!!一体何千個または何万個のレンガが使用されているのでしょうか?いつか富岡製糸場に行ったらガイドさんに質問してみたいと思います。計算してみようかと思いましたが、数字に弱い私には到底無理だと察して断念しました。聞いた方が早いもんね。


この三浦先生のNHKカルチャー講座のレンガの回を受けてから、ずっと昔から気になっていたところへ行ってみようと思いました。いつもは車で通り過ぎてしまって横目に見ていたレンガ造りの倉庫。今は駐車場になっているのですが、その建物が以前から気になっていました。赤いレンガなんです。

車を停めて歩いて近づきました。



③趣のあるレンガ造り



④はみ出ている柱から断面が見えるよ!

「君はイギリスかフランスか?」と近づいてみると、なんと普通にイギリス式でした。でも赤いレンガが経年でいい味を出しています。駐車場にしておくなんてもったいない。カフェにしたら、すごくおしゃれだよ!と思いました。


ずーっと眺めていると、あれ?色が新しいところがあります。近づいてみると、あれれ?一部分だけなんとインチキ積みになっている!これは地震か何かで壊れたところを補修したのでしょうか?イギリス式ではなく手っ取り早く長い面だけを積み上げてしまったのでしょうか。それもまた面白い!



⑤見よ!この違い!!左と右が一目瞭然だ


駐車場は無人なので、失礼して中に入ってみました。そこで「アッ!」と声を出してしまいました。なんと前回記事にした”トラス”がドドーンとあったのです。これは本当にもしや明治の初期に作られた建物かもしれないなと思いました。渋沢栄一と同じ時代に垂井で商売をしていた人がトラスを採用してイギリス式のレンガで作ったんだ!!



⑥出た!!憧れのトラスいくつものトラスが重なっている


⑦うっすら読めるレベルです


よくよーく見てみると「三浦醸造所」とうっすら看板らしき文字が残っています。醸造所ということはお醤油とかお酒なんでしょうか?


あれ!よく見てみると(※もう一度③写真をご覧ください)富岡製糸場の繰糸所の屋根の上にあった湯気を出すための小さい屋根と同じ屋根がここにもあるのを発見しました。こんなに似ていると、三浦さんは富岡製糸場の大フアンだったのか?!という仮説が頭をもたげます。

次回の講座でこの写真を三浦先生に見せてみようと思います!先生はなんと言って下さるかな。。。


垂井の三浦さん一体どんな人だったのでしょうか?ご存じの人がいらっしゃったら是非教えて欲しいなと思います。

地元の名士だったのかもしれませんね!


最後までお読みいただきありがとうございました。


さてブログですが大河ドラマより随分時代が進み過ぎていますので、次回は江戸時代に遡って先生の講座の選りすぐりの面白かったところをご紹介したいと思います。


渋沢栄一が雨の中土下座をしてお金を納めに行った回がありましたが、あの回は建築考証的に間違っているそうなんです。次回をお楽しみに♪


歴史探求の道はつづく。。。





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