大河ドラマ『青天を衝け』建築考証・三浦正幸先生から学ぶ~マチコの知らない【江戸時代の台所事情】~

お久しぶりです。小川新聞店のマチコです。今日もNHKカルチャーでの三浦先生の講座で習ったことをご紹介したいと思います。(※先生とNHKカルチャー様からは許可を得て当ブログに書いています。)


台所事情というと経済状態と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本当に台所のお話ですよ。


この日の三浦先生はミッキーマウスのとても可愛らしいネクタイピンをされていました。クラスメートがそのネクタイピンにすかさず気付き、先生にお聞きすると娘さんからのプレゼントとのことでした。わざと可愛いすぎるプレゼントをして先生を困らせていると苦笑いでした。そうは言っても先生は嬉しそうでした。いいですね☆


さてこれから数回に分けて江戸時代の人々の暮らしについて以下の3つを建築の視点で見ていきます。

① 台所

② 寝室

③ お風呂


上記3つのテーマのうち、今日は台所と寝室を中心に記事にしていきます。

ますはこちらの図1をご覧ください。


①あれ?!男性しかいないぞ!

上記の図。突っ込みどころ満載ではないですか?

順に見ていきますと・・・


まず手前から土間に座っている男性。よく見るとタコと格闘しています。賢明な横顔がほほえましい。

そして裸足です。この時代は裸足が普通だったそうです。簡単に裸足といいますが、舗装されていない道を裸足で歩くって、傷だらけになりそうです。でも時代劇などを見ているとあまり裸足の人を見かけませんよね?


次に一段上がって竹すのこの上の男性に注目してください。

こちらは鯛を捌いています。まずは女性じゃないところに気づいてくださいと先生。

この男性よく見ると立派な着物を着ていて、脇差しをしています。女性ではないところがちょっと違和感ありました。

のこぎりのような大きな包丁を持って、左手はよく見ると菜箸を持っています。この時代は絶対に素手で魚を触らなかったんだそうです。


これを見てハッと思い出したことがあります。テレビのニュースで、やはり右手に包丁。左手に菜箸(すみません、ちょっと脇道に逸れますが、ここで”右手にピストル、左に花束”と頭をよぎった読者の皆様。ありがとうございます。同世代です!)を持って、お魚をさばいている神主さんのことです。今調べてみたら日本で唯一お料理の神様を祭った南房総市千倉町の高家神社が特殊神事として行っているものでした。素手で魚をさばいているマチコからしたら、なんと器用なことだと感嘆してしまいます。


↓こちらは高家神社の公式サイトです。魚をさばいているお写真が見られますよ♪

https://takabejinja.com/


続きまして、不思議さに気づいていただきたいのが、まな板に足がついているところ。

何故かというと、床に直置きなので足がないとびちゃびちゃになるから。

でももっと不自然なのは流しがないことですよね。

一体どうやって水がないところで台所仕事ができるのでしょうか?現代人の自分には不思議過ぎる光景です。


近くに桶がおいてありますが、ここに水が入っていますので、それをちょろちょろっと上からかけるだけなんですって!!そうすると竹すのこから水がそのまま下に滴るというしくみ。仕組みというかそれだけなんです。つまり床下は常に湿気でじとじとしているので、不衛生極まりなし!!

これによりチフスや赤痢、結核などが流行してしまったという説明でした。


ついでに後ろを見ると戸棚があります。戸棚の中を見ると調理済みのお料理がしまってあります。当時冷蔵庫がなかったために、ここにしまうしかなかったのだそうですが、子供の頃に戸棚ってまだ家庭にありました。一部が網になった扉が付いていたはずです。昭和30年代に冷蔵庫の登場とともに、このような戸棚は姿を消しました。



飲みたくないよ~(心の声)

そしてもっと奥の部屋に視線を移してください。

こちらでは3人の男性が集まっています。中央がこの家の主人、右が客人、左が番頭さんです。お酒を勧めているのですが、急須のようなもので注いでいます。


ちなみに三浦先生がこの文字を読んでくださったのですが、「こりゃ ひとつ飲め」と言ってるそうです。なんか可愛らしい風景ですね。


左の図では、よく見ると客人の顔はちょっと困った表情です。

お酒をすすめられて困惑気味。右手に持つ器を反対側に動かして、お酒を注がれないようにしているようにも見えます。面白いですね♪


今でも飲み会(コロナ禍では飲み会もできなくなっていますが)などでは同じような光景を目にします。

江戸時代も現代も同じようなところがあって、クスっと笑ってしまいます^^



鶴といえば”鶴の恩返し”。食べるなんてムリ。

トリビア的な話ですが、昔魚のことを“まな”と呼んでいたために、その調理する板をまな板と言うようになったんだそうです。そして驚いたのは次。

昔は鶏肉といっても、なんと”鶴”を食べていたそうで、鶴を調理する板をとり板と呼んでいたんだそうです。

ちょっとコワイいです。。。ちょっとどころか非常にコワイです。

鶴は食べたくないです!以上








続きまして、庶民の暮らしではなく、江戸城での暮らしを見てみましょう。


②巨大集合住宅ですか?!

図2をご覧ください。これは『大奥』の間取りです。初めて見ました。すごいですよね?だって100mの廊下がずーっと向こうまで続いているんです。間口が5mとして25住戸があったわけですね。遠くは霞んで見えたはずですねと三浦先生。

100mの縁側のお掃除ってきっと大変だったのではないかな。庶民の発想ですみません^^;


一番外に100mの縁側があり、その奥にまた畳廊下がある。その中に主室があり、お局様は通常この主室に侍女とともに一日座って暮らしていたそうです。

三浦先生もおっしゃっていましたが、「ひまじゃない?」と。(三浦先生のこういうとこ好き♪

その奥に進むと居間と寝室があります。居間が6畳で寝室はたった4畳。居間でお食事をしていたそうで、現代の私たちとほぼ同じですね。

寝室が窓もなく換気もできなくて、この寝室の環境も病気になりやすくしていたと先生。しかもたった4畳とは狭苦しいこと極まりないですね。息が詰まりそうです。病気になってもおかしくないです。


台所は15畳の板敷き。囲炉裏とかまどがあります。かまどで1つはご飯を炊いて1つはお湯を沸かす。囲炉裏ではメインディッシュを調理するのですが、炭でちょっとした魚を焼いたり煮物をする程度だったそうです。

同じように流し(黒くて見にくいので赤で囲ってあります)と書いてあるところが今で言う”シンク”のような機能だったので、お水はここから垂れ流しでした。当然ながら生臭かったと想像できます。


またその奥には中庭、湯殿、便所と書いてあります。

※湯殿については別の回でご紹介します。


便所は2つありますが、これはお局用と侍女用と区別されていたからです。またよく見ると階段という文字がありますが、侍女は2階の屋根裏で寝泊まりしていたそうです。


ここまで見て来て、私には疑問が湧いてきました。


これだったら共同の大きい台所を作って、一緒に食事を作ってしまった方が効率がいいはずなのに、こんなに狭いところに一つ一つ台所があって、不便じゃなかったのかなということです。次回の講座で先生に質問してみようかなと思います。また回答をこちらのブログに記載します!


ここで、ちょっと雑談ですが、私は2005年愛・地球博の際に博覧会協会で働いていました。ちょうど住宅チームに配属され、外国人の住まいを手配する仕事に従事していました。その時にイエメン(だったはず)の代表団に部屋を何戸かまとめて貸していたのですが、なかなか面白い部屋の使い方をしていました。


まずは押入れを2段ベッド風にして、沢山寝泊まりできるよう工夫していたこと。そしてサイコーなのが借りている1戸を食堂にしてしまって、そこで全員の食事をまとめて作っていたことでした。何という工夫。無駄のないよう、スーパーでまとめて買い物をして、そこでスタッフ全員が食べられるように皆が協力して住んでいました。

ついでにこのイエメンは開幕前のパビリオン内の工事が非常に遅れていて、他人事ながら「開幕に間に合うんだろうか。。。」と心配していました。


そしてついに開幕!!となった時、果たして、やっぱり完成していなかったのです。ええええ?!日本人ならあり得ないことなのですが、おおらかというか、イエメンの人たちは飄々と作業していました。お国柄ですかね。面白かったです。

なお、後日談ですが、このレストランとして使われていた住宅は匂いが凄いと管理人さんからは、ちょっと困っているというクレームが来ていました。万博で外国人スタッフ様に用意された住宅はその後愛知県が買い取って、一般住宅として売りにだされたはずです。あの部屋は今誰かが住んでいるのでしょうね^^(※きっとしっかり匂いは消されていると思います。)



大奥では縦に区切られてほぼ同じ間取りが隣り合っていて、それぞれの台所でそれぞれが食事を作っている。何か理由があるのでしょうね。少し本で調べましたが、載っていませんでした。


これだけ女性が集まって暮らしていたら、喧嘩や嫉妬とかがあったのでしょうか?

将軍がどの部屋に頻繁に行って、どの部屋にはあまり行っていないとか皆が知っていたのでしょうか?将軍があまり来てくれないお局様は悲しかったのではないのかなとか様々は妄想で頭がいっぱいになってしまいました。


これから台所改革と話は移っていくのですが、今日も長くなりましたので、続きは次回に致します。

一番変わったのは座ってする仕事から立ち仕事に変わっていくところです。お楽しみに♪





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